作品概要
『新世紀エヴァンゲリオン』は、アニメーション制作会社ガイナックスが制作したTVアニメ版を原作としたマンガ作品です。貞本義行先生が手がけており、TVアニメ版の脚本を独自の解釈でマンガとして表現されています。また、貞本先生はTVアニメ版のキャラクターデザインも担当しており、ファンの間では「貞本エヴァ」とも呼ばれています。1995年2月号より「月刊少年エース」にて連載スタートし、2013年7月号で完結しました。単行本は全14巻、KADOKAWAより刊行されており、2014年時点でシリーズ累計発行部数2,500万部を突破しています。
『新世紀エヴァンゲリオン』は、TVアニメ版が放送された1995年から現在に至るまで、世界中で多大な影響を与えています。独特の世界観、人間ドラマ、精巧なメカデザインやアクションシーンは、アニメ業界に大きなインパクトを与え、数多くの後続作品に影響を与えました。また、オタク文化やアニメファンの間で、キャラクターのコスプレやフィギュア、同人誌などの二次創作が盛んに行われ、作品を通じたコミュニティが形成されています。
批評家からも高い評価を受けており、アニメーションの歴史に名を刻む作品となっています。心理的なテーマや象徴的な演出は、アニメ作品に新たな可能性を提示し、多くのクリエイターにインスピレーションを与えました。アニメーション業界において革新的な作品として認知され、現代のアニメ作品にもその影響が見られます。
物語のあらすじ
物語の舞台は西暦2000年9月13日に発生した大災害セカンドインパクトによって世界人口の半数が失われた世界。その15年後の西暦2015年、主人公である14歳の少年碇シンジは、別居していた父、特務機関NERV（ネルフ）の総司令である碇ゲンドウから呼び出され、巨大な汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン（EVA）初号機のパイロットとなって第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」と戦うことを命じられます。シンジは渋々ながらもEVAのパイロットとして使徒と戦うことになり、他のパイロットたちとともに人類の存亡をかけた戦いを繰り広げます。
シンジの戦いの中で、彼は他のEVAパイロット、惣流・アスカ・ラングレー、綾波レイ、そして後に登場する渚カヲルと出会い、彼らとの関係を深めていきます。また、シンジはNERVのメンバーや学園のクラスメイトたちとも交流し、自分自身や他人との関わり方について悩みながら成長していきます。
作品の魅力
『新世紀エヴァンゲリオン』は、その独特の世界観や人間ドラマ、心理描写、象徴的な演出などが魅力的な作品として多くのファンに愛され続けています。そして、この作品がアニメーション業界に与えた影響は計り知れないものがあり、今後もその名が語り継がれることでしょう。
また、音楽やキャラクターデザインにも特徴があります。サウンドトラックは、作曲家の鷺巣詩郎が手掛けており、クラシックからポップスまで幅広いジャンルの音楽が使用されています。特にオープニングテーマ「残酷な天使のテーゼ」は、非常に印象的であり、アニメファンにはお馴染みの曲となっています。
キャラクターデザインは、貞本義行が担当しており、独特の美意識と緻密な作画が評価されています。また、キャラクターの衣装やアクセサリーにも緻密なデザインが施されており、そのデザイン性からも多くのファンが魅了されています。特に、主人公シンジやヒロインのアスカやレイなどの個性的なデザインは、アニメファンに強い印象を残しています。
メカニックデザインも独特で、巨大なバイオメカニカルなロボット「エヴァンゲリオン」が登場します。エヴァンゲリオンは、人型の巨大生物に酷似したデザインであり、従来のロボットアニメのイメージを覆す存在となりました。また、エヴァンゲリオンの武器や装備も斬新で、現代のアニメ作品にもその影響が見られます。
